樹木は個々の自然樹形も美しいですが、人が手を加えることにより均整のとれた健康な姿を保つことができます。それが一般的な剪定の役割です。
特にバラに関しては、剪定には大きく二つの目的と面白さがあります。
剪定の一つめの目的は株の“大きさや形を整える”ことで見栄えと健康を保つことです。
大きさや形はお好み次第ですが、風通しを良くして葉に満遍なく日が当たるようにすると健康に育ちます。また、花が終わった時点で長く伸びた枝を切り戻すと次の花芽を早く育てることができます。
剪定の二つめの目的は株を“若返させる”ことです。
年数の経った枝は花枝が出にくくなり、花の数も減ってしまいます。そこで、古くなった枝を根元から切ることにより若い枝に栄養を集中させ、成長を促すことができます。また、同時に新しいシュートを出やすくすることもできます。こうして新しい枝に命を繋ぎバラは蘇ることができます。
どちらの場合もバラが持つ限られた栄養(エネルギー)を次の花を咲かせるために効率よく配分することが剪定の役割なのです。ここに剪定の本当の面白さがあると思います。
【写真はつるバラ「カクテル」の剪定後と開花の様子】
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