枝先に細長いフォルムにつるりとした表皮の果実、花梨(カリン)です。
バラ科・ボケ属、原産国は中国で3月~5月にピンク色の5枚花弁の花、10月頃に実をつけます。
見た目には食べ応えのありそうな立派なフルーツですが、「喰わん梨」と呼ばれるほど実が硬くかなり渋味が強いため生食では食べることができません。
ただ芳しい芳香と優れた薬用成分を利用するために、様々な方法で加工抽出がされています。
効能として頭に浮かぶのは「のどに効く」というイメージではないでしょうか。
のど飴などにカリンエキスが配合されているのをよく見かけますよね。「和木瓜(ワモッカ)」という名で漢方の生薬としても使われていました。
抗酸化作用の高いビタミンC、タンニンなどポリフェノールなどが含まれ、細菌やウイルスなどが喉の粘膜を通り体内に侵入するのを防ぐことで、感染症予防、咳止め、免疫力の強化につなげてくれます。
さらにビタミンC効果での、美肌・美白、ストレスへの抵抗力アップ、クエン酸の働きもあり疲労回復、血流改善効果もあるというので健康にも美容にも良さそうです。
ポピュラーな食べ方としては、はちみつ漬け、カリン酒、ジャムやシロップへの加工。
ただカリンにはアミグダリンという毒性成分も含まれているので注意は必要。はちみつ漬けなどの加工されているものは分解が促進されているため影響は非常にわずかだとされていますが、生食や種や仁を食べることは避けたほうが無難です。
安全に、良い効能をありがたくいただきたいですね。
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