綺麗な葉がたくさんあるこの植物はソテツです。少し前に、シャリンバイの染め物を紹介した際にソテツは出てきましたね。このソテツは、まさに南国という印象の植物です。実際、九州南部に植えられています。
ソテツは漢字で書くと「蘇鉄」です。枯れそうになったときに鉄の釘を打つと復活する、ということから名前がつきました。
とても大きな植物で、成長すると8m以上になることもあります。私は長崎で見たことがありますが、まさに南国という印象でした。
ソテツは食用として使われることもあります。奄美大島では、蘇鉄味噌というものがあるんですよ!しかし、ソテツには有毒物質が含まれます。毒抜きの処理をすると食用に向き、蘇鉄味噌が作られます。蘇鉄味噌だけでなく、蘇鉄は、飢饉の際にも食されることがありました。多くの人がソテツで飢えを凌ぎましたが、先ほど書いたようにソテツには毒性があります。ソテツ食中毒で死者を出したという悲しい歴史があります。
ソテツは古くからあり、ジュラ紀には非常にたくさんのソテツが生い茂っていたようで化石もたくさん発見されています。恐竜と一緒に絶滅せずにソテツが生き残ったのは、比較的乾燥した土でもしっかり育つからだと言われています。実際他の植物が生き延びられないようなやせ地でもソテツは育つようです。自宅の庭木にはあまり向きませんが、是非九州に旅行にいく際は、見つけてみてくださいね。蘇鉄味噌をお土産にするのもいいかもしれません。
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