剪定ブログ-お庭の剪定伐採作業実績&日記

三重県でご依頼頂いた庭木の剪定や伐採などの、作業の一部や植物の事などをご紹介させていただいております。 三重県のお庭のことならお気軽に剪定屋空までお問い合わせください。

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ビオトープ管理 棚田の刈払いと自然農法

棚田ビオトープの通路の草刈りを行わせていただきました。今回も引き続きナイロンコードを使用して地際まで刈り取り土壌を叩いて固めていく作業を行いました。


本来、植生の遷移を促進する為に、一度地際まで刈り取り時間経過とともに先駆種や地下茎で蔓延ってしまうものを見分けて徐々に抜根などを行いますが、今回の方法のように通路や畔を固める事により雑草が生えにくい環境となり、害獣被害も徐々に少なくなっていきます。


4月に施工したビオトープ内の代掻きは経過観察を行いしばらくは良い状態でしたが、コナギの発生がみられました。水性植物のコナギが生える水田は稲作の適地でもある為大変良い環境でもありますが、一方でコナギが大量発生してしまうと、ここではホトケドジョウの生態系に影響があり、また水位との関係でヒメタイコウチは水深が深いと死んでしまいます。 深水で代掻きを行いその後徐々に水位を下げていくのが理想ですが、生物達の待避場を作る事も考えた方が良いと思います。

このビオトープであればヒメタイコウチ、ホトケドジョウの生態に合わせて真冬の時期に代掻きを行い、様々な生物が活発に動き出す春ごろか夏前にはコナギの量をコントールするためコナギの一部はナイロンコードで天端を刈ったりしながら植生をコントロールする必要がありそうです。

コナギが大量発生した原因は、トロ土層がうまく形成されておらず埋土種子が浮き上がってきてしまい発芽したのかと思います。 ビオトープの管理は自然農法でできた稲作の循環に手入れ方法は似ているように思います。 


養父志乃夫先生にコナギを食べた事がないと言ったら、若いうちにそういう事は全てやっておく方が良いよと言われました。 子供の頃バッタやアリなどは食べていましたがコナギが食べれると分かっていたら虫探しの途中で食べていたかもしれません。 


自然の中での実体験に基づく経験は大地震や災害などが起きインフラも何もかもが閉ざされた状況となった時、自活して生きていく為おおいに役に立ち、また「自然に触れると気持ち良い」ただそれだけでも人間は自然からいつもとても大きな恩恵を浴びている事が分かります。